2014年03月04日

音声資料・1991年8月・寝台特急「あけぼの」(上り)車内放送

2014年3月のダイヤ改正で定期運転を終了する寝台特急「あけぼの」号。
運転終了を惜しみつつ、今から20年以上前に乗ったときの様子が分かる音声をアップしました。
できればヘッドホンを使い、目を閉じながら聞いてみてください。


スマートフォンが登場する前で、ビデオカメラがまだまだ高価な時代、カセットテープ式のハンディーレコーダー(ソニー風に言うと「カセットコーダー」)はリアルタイムに音声を記録する手段として最も重宝しました。

旅行中も手軽に持ち出せてワンタッチで長時間の録音ができる、カセットテープや電池は出先のスーパーマーケットで入手できる、機種によってはステレオで録音可能…時間はあるけどカネはない学生時代の私にはありがたい道具でした。

小さいときからラジカセに録音するのが好きで、気に入ったテレビCMがあれば重くて大きいラジカセをテレビのスピーカーまで持っていっては録音していました。よく親から「こんなの録ってどうするの!」と言われて、しっかりその声も録音されているわけですが(笑)、「もっと録っておけばよかった」と思うことが多々あります。

今回の音声は、1991年8月の夏休みに青森へ出かけた際に記録したカセットテープから持ってまいりました。
DAWを使ってPCに取り込み、音声レベルを調整した上でアップしております。過去にアップした【資料】1991年8月青森駅到着アナウンスもこのテープに収録していたものです。

聞き直して思うのは、1991年頃にはまだまだアナログ的なものがたくさん残っていたんだなという印象です。
「あおもりぃ〜」という肉声による列車到着放送は現在の自動音声放送にはない「遠くまできたんだな」という旅情をかき立ててくれます。訛りの入った車内放送も暖かみを感じます。車掌さんが乗務員の氏名をアナウンスしますが、青森発車時の担当車掌さんが「盛(もり)」さん、「今(こん)」さんという地域色のとても強い苗字であることも興味深いです。

〜関連情報〜
当時、個室内のオーディオサービスで流れていた音楽の作品名が20数年を経てようやく判明しました。
Mac Prindy 氏の「Happy Workers 1」と呼ばれるもので、1980年にリリースされた”Light Industrial Sounds and Movements”(レーベル:SONOTON)に収録されています。
放送業界などで使用するライブラリ音源なので市販されていません。


余談ながら、Mac Prindyという名前はいわゆるペンネームで、本名はGerhard Narholz。
ひとりの音楽家が複数の名前を持っており、日本では「Norman Candler(ノーマン・キャンドラー)」の名前で知られています。
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2013年10月14日

【企画展】東鳴子温泉・いさぜん旅館猫画像フォルダー公開

いさぜん猫2012年5月

東北のとある湯治宿で出会った看板猫たち。
宮城県大崎市の東鳴子温泉にある「いさぜん旅館」には、ノラ出身の猫たちが玄関先でお客さまをお出迎えしています。
私が初めてこの宿を訪れた2003年から10年間、一眼レフから携帯電話に至るカメラを使って撮り貯めした画像をご紹介してまいります。

〜2003年1月〜
改築前の鳴子御殿湯駅
改築前の鳴子御殿湯駅。
三角屋根側面の白く塗りつぶされている部分には旧駅名の「東鳴子駅」と書かれていました。

改築前の鳴子御殿湯駅
この駅に降り立ったのは、雪の積もる寒い日でした。
駅名板左側のアルミサッシが改札口で、扉の上部には東鳴子温泉の旅館案内が掲げてあったそうです。

いさぜん旅館2003
「冬のローカル線紀行」と題して、東北地方を東西に走る路線を「乗り鉄」していた途中で立ち寄ったのが始まりでした。この日は只見線の会津高田から郡山、仙台を抜け、東鳴子温泉で一泊するスケジュールでした。

タイガー君
宿に着いてお出迎えしてくれたのは「タイガー君」でした。
玄関先に猫が座っているのを見たこの瞬間から、私のお気に入り宿になりました。

ノンちゃんパネル
この頃、いさぜん旅館には「ノンちゃん」というヒマラヤンが長きにわたって看板猫を務めていて、一度だけその姿を見たことがあります。Webサイトで館内設備を紹介する猫のイラストはこのノンちゃんがモデルになっています。

いさぜん猫
雪晴れの朝、敷地を散歩しているのは雌の「黒駒ちゃん」。

〜2008年9月-2009年6月〜
2008年の宿外観
しばらく私事多忙で旅に出る機会に恵まれない日々が続いていましたが、2006年頃から出かけられるチャンスがやってきました。夏の疲れをゆっくり取りたいと考え、ふと数年前に泊まった温泉宿を思い出し再訪。
ビデオカメラを持ち出すことが多くなり、静止画像を同時に記録したのは2008年からでした。

鳴子御殿湯駅
鳴子御殿湯駅は2004年9月に改築されました。

甚内君

甚内君

タイガー&甚内
ハチワレの「甚内君」は2007年頃から宿に棲みつくようになりました。
ここから数年は「タイガー&甚内」をフロントやロビーで見かけることが多くなりました。


さらに2009年頃からは、アビシニアン風の毛並みが心地いい「コンコン君」が仲間入りしました。。

〜2010年5月〜
コンコン君
コンコン君が次第に頭角を現してきた頃、お宿の看板猫に世代交代の時期がやってきます。

甚内君
つやつやした黒髪、いや毛並みが特徴だった甚内君が弱り出してしまいました。
自炊部2階で滞在している私の部屋に上がり、しばらく私の前でひと休みしていきましたが、今思えばこれが最後の挨拶だったのかもしれません。

甚内君

甚内君
温泉のお湯が通っているホースの上は暖かく、その上で寝ている甚内君。
甚内君はこの数週間後の6月初旬、宿から姿を消しました。

タイガー君
じつはタイガー君のほうが少し弱った感じがしていて、宿を訪れるたびに健康状態が気になっていました。
でもここは東鳴子界隈の元ボス猫、生まれながらの強さがありました。宿のご主人はタイガー君を定期的に動物病院へ連れて行ったそうです。

2011年3月10日。タイガー君がこの世を去った翌日、あの大震災がやってきました。

*      *

豹馬君?

豹馬君?
2010年5月撮影。
こちらは陸羽東線のガード下〜築堤付近で見かけた黒猫。
この黒猫の顔を覚えておいてください。あとで登場してまいります。

続きは下記のリンクでご紹介しております。
→続きをどうぞ
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